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zoom RSS 2006年のアニメのまとめ(2)

<<   作成日時 : 2006/12/24 09:08   >>

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前回は、2006年に放送されたアニメ作品の内容を基にまとめをしたが、今回は、DVDの売上などの観点から2006年のアニメのまとめをしてみたいと思う。

2006年で最も話題になったアニメは「涼宮ハルヒの憂鬱」だったが、売上の面でも「涼宮ハルヒの憂鬱」は大ヒット作となった。「涼宮ハルヒの憂鬱」についで、2006年に放送されたアニメにおいてDVDセールスの結果で目を引くのは、1月に放送が開始された「Fate/stay night」だろう。この2作は、1本のDVDが1万本売れればヒットといわれるアニメ業界でどちらも1万本を軽く超える売り上げを出した。この2作の共通点や相違点を通して今年のアニメの傾向を考えたい。

まず、この2作の特徴として挙げられることは、まずは、どちらもUHF局で放送されたアニメだということだろう。これまでも、OVAの代替としてUHFアニメが話題になるようになってきていたが、前回のブログでも書いたように他にも「BLACK LAGOON」、「ストロベリー・パニック」、「ひぐらしのなく頃に」、「N・H・Kにようこそ!」など今年は特にUHFアニメで話題になる作品が多かった。これは、作品としてはより自由な表現をとれるということと、DVD販売の宣伝のためにUHF局を使うという感覚があるのかもしれない。次に挙げられる共通点は、どちらも高校生の主人公をもつ広い意味でのハーレムアニメということだろう。「涼宮ハルヒの憂鬱」ではキョンを中心に涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、長門有希、鶴屋さん、キョンの妹、「Fate/stay night」では、衛宮士郎を中心にセイバー、遠坂凛、間桐桜、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンといった多数の女性陣が描かれている。(「涼宮ハルヒの憂鬱」は小説が原作だが)これは、アダルト系ゲームを原作にもつ作品の特徴であり、このようなスタイルが一部のアニメファンには受けがいいのだろう。また、「Fate/stay night」は人気ゲームが原作の作品であり、人気ゲームが原作のアニメの場合は、ある程度の出来を確保すれば、原作のコアなファンの購入が期待できるのだろう。

一方、相違点を考えてみると、「涼宮ハルヒの憂鬱」がコアなファンのみならず、広範なファンの支持があったのに対し、「Fate/stay night」の方は、アニメのファンに加えてコアな原作からのファンをうまく取り込んだということがあるかもしれない。いずれにせよ、視聴区域が制限されるUHFアニメで大きなセールスを記録するためには、何かしらかのインパクトが必要で、「涼宮ハルヒの憂鬱」は、高い映像クオリティや(一部のアニメファンにとっては魅力的な)女性キャラたちが武器となり、ブログや掲示板などのインターネットを通して話題が広まり、ちょうど日本でも話題になりつつあったYouTubeで過去の放送が紹介され、爆発的な話題作となった。一方の「Fate/stay night」は、上述のようにオリジナルのゲームがコアなファンをもつ人気作であり、アニメファンとゲームファンのいずれも取り込んだメディアミックスの成功例と考えられるだろう。

この2作からみられるヒットの法則としては、

(1)キャラのたった多彩な女性たち

(2)キャラに対するコアなファンが存在するほどの原作、

(3)高校を舞台とするなど、ターゲットとする購買層にとって身近な世界観、

といった基本的な設定に加え、

(4)ネットの厳しいファンを味方につけるほどの丁寧な作品づくり

が求められるのだろう。

上記の今年大きなセールスを記録した作品は、個人的には一部のファン向けの作品だと思うのだが、今年のアニメDVDの売上では、「蟲師」や「ARIA」といったこのブログの名作レヴューで紹介しているような大人がみても満足できる良質な作品が好調なセールスを記録した点も特筆するべきことであるように思う。「ARIA」は佐藤順一監督の作品であり、脚本に参加されている吉田玲子さんや声優さんなどでも「カレイドスター」との共通のスタッフもみてとれ、ある程度のヒットの可能性は考えられたかもしれないが、「蟲師」は、良質だが売れない作品となる可能性も十分考えられたと思う。だが、フジテレビの土曜深夜放送ということもあり、通常のコアなアニメファン以外のファン層も取り込めたのではないかと思う。

一方、前回の記事で太字で紹介した作品のなかでも、「SoltyRei」、「ZEGAPAIN ゼーガペイン」、「N・H・Kにようこそ!」などはセールス面では苦戦を強いられた。これらの作品は、ある程度のレヴェルを保持しているものの、設定その他から一般の大人がみてすぐに作品世界にひきこまれるタイプの作品ではなく、かといって、上述のヒットの法則を満たすようなコアなアニメファン向けの作品でもない。大量のアニメが放送される中で、このような中途半端な立場の作品には厳しいセールスの結果が出ている。

大量のアニメが製造される中、少子高齢化社会においては、いわゆるコアなアニメファンの数の増加は見込めないため、これまでのアニメファンのみをターゲットとする戦略は厳しく、特に、ターゲットが中途半端な作品には厳しい結果が待っているようだ。アニメスタイルの小黒祐一郎さんのブログの「DVDが売れない」という話には、DVDBOXの販売本数が200とか300とかいうショッキングな数字が挙げられている。一方、定価が3万円を超える、初代「機動戦士ガンダム」のDVDBOXが大きなセールスを記録するなど、大人の潜在的なアニメ購買意欲は決して低くはないと思われる。前述の「蟲師」や「ARIA」の好調な売上などからも、

(1)30代以上の大人がみても満足できるような良質な作品

をもっと作り、

(2)(オトナアニメなどがあるが)もっと大人向けのアニメの情報を充実させる

必要があるのではないだろうかと思う。少なくとも個人的には、大人がみても満足できるアニメ作品が増えることを熱望している。

次回、ネット配信などの観点から、2006年のアニメについて考えてみたいと思う。

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