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zoom RSS コードギアス第23話までのまとめ----最近の売上と他のアニメとの比較

<<   作成日時 : 2007/06/02 12:20   >>

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コードギアス第23話から2ヶ月が経った。この間、7/21、22に先行上映会があるなど動きがあったものの少しずつ話題の中心から外れるようになってきているようだ。DVDの売上にもそれは反映され、オリコンによるとコードギアス第5巻の初動は2.9万本と初めて3万本の大台を割った。3巻、4巻と累計の売上も落ちており、当分はこのままの状態が続く可能性が高い。もちろん今の状態でも相当に売れていることは間違いないのだが、少しずつファンが興味を失いつつあるのかもしれない。まだ、24話25話そして続編もあるが、やはり待たされる状態では他のものに興味が移るのだろう。

今回は他のアニメとの比較などもしながら、コードギアスのこれまでのまとめをしてみたいと思う。

まずは、コードギアスがここまで売れた原因を考えてみたい。まずは、考えられる原因を思いつくまま挙げてみたい。

1.アニメ雑誌などでの、多くのキャラ人気投票でルルーシュが高いポイントを得ていることからもわかるように、コードギアスではファンに人気の出るキャラクターを描くことができた。これまで何度か書いてきたが、個人的には現実にはありえないような線の細いキャラクタデザインには嫌悪感を抱くのだが、多くのアニメファンには、CLAMPと木村貴宏によるキャラクタデザインが受けていると考えられる。谷口悟朗監督のこれまでの「プラネテス」や「ガンXソード」のキャラクタたちと比べ、コードギアスの登場人物は、キャラクタデザイン以外でも、設定や性格などからもアニメファンが好みそうなキャラクタを意図的に登場させているように感じる。ルルーシュを例に挙げると、いかにも女性ファンに好かれそうなキャラクタデザインの上に、経歴的にもブリタニアの皇子であり、キザな振る舞いが似合うキャラであり、それら作り手側がいかにも人気が出そうに作ったキャラが実際に受けているのではないかと考えられる。

2.普通のアニメは毎回のように盛り上げるシーンを描くことは難しい場合が多いが、コードギアスでは、ナイトメア戦なりギアス対決なりを演出することでほとんど毎回、盛り上げるシーンを描きで視聴者を飽きさせなかった。そういうシーンがないのは学園物に徹した第6話の「奪われた 仮面」と第21話の「学 園 祭 宣 言 !」ぐらいではないだろうか。それらの学園物も十分に楽しめる回になっている。また、基本的に他のアニメより展開が速くこの点も視聴者を飽きさせなかったと思われる。

3.最近は粗製濫造されるアニメが多いなか高い映像クオリティを保持することが出来た。総集編を二度はさんでいることからは製作はそれほど順調ではなかったと思われるのだが、作画崩壊するアニメが多い中、高い映像クオリティのアニメを提供したことは記憶されるべきだろう。

4.谷口悟朗監督のこれまでのアニメをみてきた人間としては、コードギアスはとにかく売るということを第一に考えたように感じるアニメで、カレンの第3話のシャワーシーンや第9話の寝起きのシーン、第12話の問題のニーナのシーン、第13話のルルーシュのシャワーシーン、第15話のヴィレッタの胸の描写、第19話のカレンの水浴びのシーンなどアニメファンに媚びたシーンを多数描いており、話題性に事欠かなかった。

5.基本的ないい映像を作る技術がしっかり出来ている。個人的にはこの点が大きいように思う。正直、多くのアニメをみるとほとんどが基本的な部分ができておらず平板な展開で退屈することが多い。コードギアスはその点は安心してみることができる。

といった点でコードギアスは魅力があり、見て十分に楽しめるアニメだとは思うのだが、反面長く記憶に残るというタイプのアニメではないようにも感じている。次にこの原因を考えてみたい。

コードギアスは、「機動戦士ガンダムSEED」や「DEATH NOTE」などの近年のヒット作と比較されることが多い。まず、「機動戦士ガンダムSEED」との共通点としては、同じサンライズのロボットアニメであり、脚本の吉野弘幸さんや野村祐一さんはどちらのアニメにも参加されている。内容的にも、幼なじみの2人の美少年が主役で、ライヴァルとして戦うところや、ストーリー上も第19話の「神 の 島」は「機動戦士ガンダムSEED」の第24話「二人だけの戦争」と比較されることが多い。一方の「DEATH NOTE」でも、キラとLの対決を描いているが、犯罪者の側のキラが主人公である図式や主人公がDEATH NOTEという特殊な力をもった天才肌の少年という点などはコードギアスとの共通点といえるだろう。

これらの作品との比較だが、個人的にはコードギアスは「機動戦士ガンダムSEED」などと比べてテーマが明確でないように感じている。コードギアスの放送前の特番でシリーズ構成の大河内一楼さんはコードギアスのテーマを「物事を達成するとき、たとえば大事な試合があるとき」、「努力して努力してそれでも負けるということでそれは良しとするのか」「勝たなきゃ意味ない。反則してでも審査員にお金積んででも勝った方がいいのか」「その二つの価値観をどっちを選ぶかってことをこのアニメをみてもらってお客さんとして考えていくという話になると思うんですよ」と語っている。それでは果たしてコードギアスが視聴者にその二つの価値観を作中で明確に示し、その二つの価値観の対立をうまく描けているかと問われると個人的には疑問に思わざるを得ない。二つの価値観の対立は第4話「その 名 は ゼロ」の最後でスザクとゼロが対立するところ、第9話「リ フ レ イ ン」で黒の騎士団についてルルーシュとスザクが議論するところ、第19話「神 の 島」でスザクとカレンが議論するところなどで描かれているが個人的にはどれも十分ではないように思っている。「機動戦士ガンダムSEED」では徹底的に戦争を、憎しみの連鎖を描こうという意思が感じられた。作中で主人公たちはいやおうなく戦争に巻き込まれ迷いながらも戦争に参加し、そこで悩み苦しみ、その体験を通して彼らなりの考えを持つようになった。視聴者は主人公たちと同時に戦争を体験することで彼らが何故そのように考えるようになったかを理解することができた。一方、コードギアスでは「戦う」理由や「二つの価値観」は過去の出来事に依存しており、登場人物たちが何故そのような考えをもつようになったのかを深く理解できないでいる。コードギアスで「戦う理由」や価値観を実体験として描かれているのは、第9話「リ フ レ イ ン」で母のために社会を変えてみせると決意したカレンぐらいであり、個人的には他のキャラクタの主張には説得力をあまり感じない。そのカレンにしたところで、第19話「神 の 島」でスザクとカレンが議論する場面では、写真でしか描かれていないカレンの兄を理由にしており個人的には作中での議論は言葉が上滑りしている印象を持ってしまった。「機動戦士ガンダムSEED」では使いまわしとの批判もあったが、登場人物たちが議論したり主張したりする場面では、なぜ彼らがそのように感じることになったかを象徴する過去の出来事が挿入されており視聴者にも登場人物たちの過去の体験を追体験させることで、言葉に説得力を持たせることに成功していたと思う。個人的にはコードギアスはこの部分が弱いと感じている。もう一つは、ルルーシュが何をやりたいのかが明確でないところだ。「DEATH NOTE」では、夜神月は「犯罪者のいない理想の世界」を目指し、実際にキラ登場後犯罪が減るという事態になった。理想の世界のためにルールを無視したとはいえ結果を出していた。それではルルーシュはどうだろうか?ブリタニア軍と互角に戦ってきたという意味では十分に結果を出してきただろうが、果たして彼は何のために戦っているのだろうか?最終的にどういう社会にしたいのか?その部分が明確でないため何のために戦っているのかよくわからずにいる。「妹ナナリーのため」というが彼女は現在生命の危機にあるわけではないし、彼女のために国と戦争をするというのは説得力に欠ける。やはりどういう社会を作りたいのかをもう少し明確にして欲しいと思う。

こういった理由でコードギアスはかなり楽しんで見れているのだが、一方で、これまでの出来だと、長く記憶にとどまるようなアニメではないようにも感じている。続編では、もう少しストーリーに深みを与えるような描き方を期待したい。

# 今日は10月からのTBS土6でやる「ガンダム00(http://www.gundam00.net/)」のCMが話題になっていました。かなり前からうわさになっていた作品ですが、どういう話になるのか期待したいと思います。

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2007/08/01 17:02
ガンダム00 19話を見てのかんそー
今回はいきなりスローネvsエクシアからはじまっちゃいますwそれにしても、スローネ側さ、なんで最初1対1なの(ノ゚ο゚)ノ??三体いるなら一気にエクシア潰せばいいのにwそして兄貴の一言、応戦しろミハエルでエクシアがオレンジに簡単に吹っ飛ばされ、その後兄貴の砲撃でエクシアのGNシールドが簡単にバラバラになっちゃいますw(おそろしいwwwミハエルはファング(笑)というファンネルを放ちますが、意外とエクシアに破壊されましたwwでも、エクシアもGNブレイド壊されちゃったけどねwやっぱ、... ...続きを見る
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コメント(3件)

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コードギアスのアンケートの結果が出ました。
詳しくはコチラです。
http://suzaku20030129.at.webry.info/200706/article_2.html


朱雀2003
2007/06/03 22:33
ロクに見てもいないものへの論及は避ける。リアリティーの点で、アニメの中での議論に説得力を持たせるためにそれぞれのセイギの理屈を述べさせれば良いとは思えません。精神論の一貫性に基づく説得力としてガンダムシリーズに見るべきものがあったとは聞いたことがありません。説得力は広い作品世界の統合として現われるものという考え方もあります。何らかの現実を位相置換して作品構造を決定すれば、情動のリアルが移せても精神論的一貫性は後付けになります。コードをデコードできない以上しょうがありませんが、ちゃんとリアリティーの裏づけはあるのであって、それはアニメで何ができるかの見通しの根本的相違に基づくものです。何を言っているのかわからないでしょうが、これからをお楽しみに。
どうしてもガンダムが好きになれない人
2007/06/04 00:05
テーマ・・・というか対比の使い方はギアスの方が美味いと思いますよ。
少なくとも見せ方(ギャグにも見えるがw)としては。

正直SEEDの戦争論は何が言いたいのか全然とは言いませんがまるで共感を得られるものではありませんでした。
少なくとも私の目に映るキャラクターの言動は、言ってみれば単細胞生物の行動パターンを研究するがごときで、そこに確固な知性と自我が両立するような「キャラクター」として認知することが終始できなかった。それには偏見とバイアスによって極論化された戦争という舞台がリアルとはあまりに大きく乖離しており、描き手の情念のみを反映した結論が最初に用意されていたことが大きな不幸だったと思う。
ウホ
2009/05/14 01:16

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